2026年2月03日

妊婦健診では、エコー検査や内診、血液検査など、妊娠週数に応じてさまざまな検査を行います。検査内容によって服を脱いだり、お腹を出したり、袖をまくったりする必要があるため、服装選びは想像以上に重要です。
適切な服装を選ぶことで、検査をスムーズに受けられるだけでなく、リラックスして健診に臨めます。この記事では、検査内容別・季節別に最適な服装を詳しく解説します。
妊婦健診の服装選びで押さえるべき3つの基本ポイント

妊婦健診の服装を選ぶ際には、まず3つの基本ポイントを押さえておきましょう。これらを意識するだけで、ほとんどの検査に対応できる服装が準備できます。
1.着脱しやすい服装を選ぶ
妊婦健診では、超音波検査や内診などで頻繁に服を脱いだり着たりする場面があります。特に妊娠週数が進むとお腹が大きくなり、体を動かすのも大変になってきます。
そのため、ファスナーやボタンが少なく、すぐに着脱できる服装を選ぶことが大切です。例えば、ウエストがゴムやリブ素材になっているパンツやスカートは、下げたり上げたりが簡単でおすすめです。
2.袖や裾をまくりやすい素材にする
妊婦健診では、血圧測定のために袖をまくる場面があります。血圧測定は毎回行われるため、袖をスムーズにまくれる服装が便利です。
厚手のニットや固い生地の服は袖をまくりにくく、検査に時間がかかってしまいます。薄手のカットソーやシャツなど、柔らかい素材のトップスを選びましょう。
血圧測定は薄手の服の上から行うことも可能ですが、採血がある日は肘の内側を出す必要があるため、袖まわりにゆとりのある服装を意識してください。
3.脱ぎ履きしやすい靴を選ぶ
妊婦健診では、体重測定や診察台に上がる際など、靴を脱ぐ機会が多くあります。お腹が大きくなると、かがんで靴紐を結んだり、ファスナーを上げ下げしたりする動作が困難になります。
スリッポンやバレエシューズのように、手を使わずに脱ぎ履きできる靴がおすすめです。
雨の日にも対応できるよう、撥水加工が施されたサイドゴアブーツも便利です。靴紐がなく脱ぎ履きしやすい上に、地面をしっかり捉えるため歩行時の安定感があります。
検査内容別の服装選び:何を着ていけば安心?

妊婦健診で行われる主な検査には、経腟(けいちつ)エコー、経腹(けいふく)エコー、血液検査、心電図、ノンストレステスト(NST)などがあります。それぞれの検査に適した服装を知っておくことで、慌てずに健診を受けられます。
経腟エコー・内診時の服装:スカートやワンピースがおすすめ

妊娠初期から中期にかけて行われる経腟エコー検査や内診では、ショーツを脱いで診察台に上がる必要があります。診察台は椅子型で、座った後に電動で上昇し、両足を左右に開きながら背もたれが倒れる仕組みです。
スカートやワンピースを着用していれば、ショーツを脱いだ状態でも下半身を覆えるため、移動時の恥ずかしさを軽減できます。
もちろん診察室は個室でプライバシーは保たれるため、過度に心配する必要はありませんが、パンツスタイルの場合は下着もボトムスも脱ぐことになり、着替えに手間がかかります。
スカートを選ぶ際は、フレアスカートやAラインスカートなど、ゆったりとしたデザインがおすすめです。
経腹エコー検査時の服装:上下が分かれた服装が最適

妊娠3〜4ヶ月以降になると、経腹エコー検査が始まります。この検査では、ベッド型の診察台に横になり、お腹に滑りを良くするゼリーを塗って、器具を当てて赤ちゃんの様子を観察します。
経腹エコーではお腹全体を出す必要があります。上下が分かれた服装であれば、トップスを少し持ち上げてボトムスを少し下げるだけで済むため、検査がスムーズです。
ワンピースの場合は裾を胸元まで大きくまくり上げる必要があり、手間がかかります。ワンピースを着用する場合は、下にレギンスやマタニティパンツを履いておくと、お腹を出しやすくなります。
採血がある日の服装:袖をまくりやすいトップスを

妊婦健診では、妊娠初期、中期、後期に各1回ずつ、合計3回程度の血液検査を行うことが一般的です。
血液検査では、腕を出して採血を行うため、袖を肘上までまくり上げる必要があります。薄手で柔らかい素材のトップスを選べば、袖をまくる動作がスムーズです。
長袖を着る場合は、袖口がきつくないゆったりとしたデザインを選びましょう。タイトな袖や厚手のニットは、まくり上げにくく採血の妨げになります。
血液検査の予定がある日は、半袖や七分袖のトップスを選ぶのも一つの方法です。寒い季節であれば、薄手のカーディガンを羽織って体温調節をしましょう。
心電図検査時の服装:金属やワンピースは避ける

妊娠すると血液量が増加し、心臓への負担も大きくなります。妊婦健診では、妊婦さんの心臓の状態を確認するために心電図検査が行われることがあります。
心電図検査では、心臓の収縮に伴う微弱な電流を捉えるために、胸部、手首、足首に電極を装着します。そのため、以下のような服装は避ける必要があります。
- ワンピース(胸部と足首の両方を出す必要があるため、着脱に時間がかかる)
- タイツやストッキング
なお、ワイヤーや金具のついたブラジャーを着用している場合は、検査前に外す必要があります。
心電図検査がある日は、上下が分かれた服装で、足首を出しやすい長さの靴下を履いていくことをおすすめします。
ノンストレステスト(NST)時の服装:お腹を出しやすい服装で

出産予定日が近づく妊娠後期には、ノンストレステスト(NST)が行われます。この検査では、専用のベルトをお腹に巻き付けて、お腹の張り具合や赤ちゃんの心拍を測定します。
検査時間は30〜40分程度で、その間は安静にしている必要があります。お腹全体にベルトを巻くため、上下が分かれた服装が適しています。
この時期にはお腹がかなり大きくなっているため、ボトムスの締め付けが辛く感じる方も多いでしょう。マタニティ用のパンツやスカートなど、お腹への圧迫感が少ない服装を選ぶことをおすすめします。
トップスは、お腹を簡単に出せる丈の長さと、柔らかい素材のものを選びましょう。
妊婦健診で避けるべき服装とその理由

妊婦健診をスムーズに受けるために、避けた方が良い服装があります。それぞれの理由を理解して、適切な服装選びの参考にしてください。
ワンピース1枚の着用は経腹エコー時に不便
ワンピースはお腹周りがゆったりしていて楽なため、マタニティウェアの定番として人気があります。妊娠初期の経腟エコー検査では問題ありませんが、経腹エコー検査が始まる妊娠中期以降は注意が必要です。
経腹エコーでは、ワンピースの裾を胸元まで大きくまくり上げる必要があり、ショーツが露出してしまいます。医療機関によってはバスタオルを用意していないこともあるため、恥ずかしい思いをする可能性があります。
ワンピースを着用する場合は、下にレギンスやマタニティパンツを履くことをおすすめします。こうすることで、裾をまくり上げても下半身が露出せず、安心して検査を受けられます。
また、冷房による冷えの防止にも効果的です。
タイツ・ストッキングは着脱に時間がかかる
妊娠中は体を冷やさないよう、タイツやストッキングを履いている方も多いでしょう。しかし、妊婦健診では着脱に時間がかかるため、あまりおすすめできません。
経腟エコーや内診の際には、スカートやパンツの下にタイツやストッキングを履いていると、すべて脱ぐ必要があります。お腹が大きくなると、立ったままでの着脱は体のバランスを崩しやすく危険です。
また、妊婦健診では毎回足のむくみをチェックします。タイツやストッキングはすぐに脱げないため、検査の妨げになることがあります。
冷え対策には、着脱が簡単なレギンスや靴下、レッグウォーマーを活用しましょう。膝下までの長めの靴下であれば、検査時も履いたままで問題ありません。
ボタンが多い服は着脱に時間がかかる
ボタンが沢山ついているシャツやカーディガン、前開きのワンピースなどは、見た目はおしゃれですが、着脱に時間がかかります。
妊婦健診では複数の検査を連続して行うことが多く、待ち時間も長くなりがちです。着脱に手間取ると、検査時間が長引き、体への負担が増えてしまいます。
ボタンの代わりに、ファスナーやかぶるタイプの服を選ぶと、着脱がスムーズです。カーディガンを羽織る場合も、ボタンは留めずに軽く羽織るだけにしておくと、すぐに脱げて便利です。
妊婦健診の日は、シンプルで着脱しやすいデザインの服装を心がけましょう。
ヒールの高い靴や紐靴は転倒リスクが高い
妊娠が進むとお腹が大きくなり、足元が見えにくくなります。また、体重が増えることで重心が変わり、バランスを崩しやすくなります。
ヒールの高い靴は転倒のリスクが高く、妊婦さんにとって大変危険です。転倒すると、お腹を打ったり、骨折などの怪我につながる可能性があります。
靴はヒールの高さが1cm未満のフラットシューズやパンプスを選びましょう。また、靴紐を結ぶタイプの靴は、お腹が大きくなるとかがむのが困難になり、脱ぎ履きに時間がかかります。
ロングブーツも、ファスナーの上げ下ろしやふくらはぎ部分の着脱に手間がかかるため避けた方が無難です。スリッポンタイプのスニーカーやバレエシューズなど、手を使わずに脱ぎ履きできる靴を選んでください。
妊娠時期別の服装アドバイス

妊娠の経過とともにお腹の大きさや体型が変化するため、服装も時期に応じて調整する必要があります。各時期に適した服装のポイントを解説します。
妊娠初期(〜15週):手持ちの服で対応できる期間
妊娠初期は、まだお腹の膨らみが目立たない時期です。多くの妊婦さんは、手持ちの服で十分対応できます。
ただし、この時期はつわりの症状がある方も多く、締め付けの強い服装は気持ち悪さを増幅させることがあります。ウエストがゴムになっているボトムスや、ゆったりとしたワンピースを選ぶと快適に過ごせます。
また、妊娠初期は胸やお腹の締め付けが気になり始める時期でもあります。ブラジャーやショーツの窮屈さを感じたら、早めにマタニティ用の下着に切り替えることをおすすめします。
妊娠中期(16〜27週):マタニティウェアの購入を検討
妊娠中期に入ると、お腹が少しずつ膨らみ始めます。妊娠5〜6ヶ月頃には、手持ちのボトムスがきつくなり、着用できなくなる方が多いでしょう。
この時期には、マタニティパンツやスカート、レギンスの購入を検討するタイミングです。ウエストの調節が可能なデザインを選べば、出産後まで長く使えます。
トップスは、まだ手持ちのゆったりとした服で対応できることもあります。ウエストラインを拾わないチュニックやロング丈のTシャツなどがあれば活用しましょう。
妊娠中期からは経腹エコーが始まるため、上下が分かれた服装を意識してください。ワンピースを着る場合は、下にレギンスやマタニティパンツを合わせると安心です。
妊娠後期(28週〜):お腹の大きさに合わせた服装選び
妊娠後期になると、お腹が大きく前にせり出し、体型が大きく変化します。この時期には、マタニティ専用の服装が快適です。
お腹を締め付けない、ゆったりとしたデザインの服を選びましょう。マタニティパンツやスカートは、お腹をすっぽり包むデザインや、お腹の下で履くデザインなど、さまざまなタイプがあります。
また、妊娠後期にはノンストレステスト(NST)が行われるため、お腹を簡単に出せる服装が必要です。上下が分かれた服装で、トップスは丈が長めのものを選んでください。
この時期になると、レギンスを履くのもお腹がつかえて困難になることがあります。裏起毛のマタニティパンツや、温かい素材のスカートを活用しましょう。
働く妊婦さん向け:仕事と健診を両立できる服装

職場の服装規定がある方は、その範囲内でマタニティウェアを選ぶ必要があります。マタニティウェアでも、オフィスで違和感のないコーディネートは十分可能です。
ジャンパースカート(袖のないワンピース)やマタニティ用のワンピースは、きちんと見えながらもお腹周りが楽な優秀アイテムです。下にブラウスやカットソーを合わせれば、フォーマルな印象になります。
また、マタニティパンツにジャケットやカーディガンを羽織るスタイルも、オフィスカジュアルとして適しています。色は黒、紺、グレーなどの落ち着いた色を選ぶと、仕事着として違和感がありません。
マタニティ用のスーツも販売されていますので、商談や会議が多い方は検討してみてください。
まとめ
妊婦健診の服装選びは、検査内容、季節、妊娠時期によって工夫するポイントが変わります。
基本は「着脱しやすさ」「袖や裾のまくりやすさ」「脱ぎ履きしやすい靴」の3つです。この基本を押さえた上で、経腟エコーの日はスカートやワンピース、経腹エコーの日は上下が分かれた服装を選ぶと、検査がスムーズに進みます。
妊婦健診は、お腹の赤ちゃんの様子を確認できる貴重な機会です。適切な服装を選ぶことで、リラックスして健診に臨み、医師や助産師とのコミュニケーションの時間も十分に取れます。
みなとウィメンズクリニックでは、妊婦さん一人ひとりに寄り添い、安心して妊娠期間を過ごしていただけるよう、丁寧な妊婦健診を心がけています。
服装や持ち物について不安なことがあれば、遠慮なくスタッフにお尋ねください。
